わかりやすい文章を書くために
在宅勤務になったので,職場から必要な本を持ち帰る必要があり,職場の本棚をちょこちょこと整理しました. そのときに,論文の書き方を最初に学んだときに読んだ懐かしい本が出てきたので紹介したいと思います.
『どう書くかー理科系のための論文作法』杉原 厚吉(著)
この本の特徴を上げると,
- 著者が「数学者」である.
- 日本語の構造についてやさしく説明されている.
- 「日本語の構造が○○であるから,△△と書くとわかりやすい.」 という説明になっている.
このような特徴のため,数学(広くは理学)を専門にしていこうという方が,最初に論文を書く前に読まれるととても参考になるかと思います. 著者が数学者ですので,数学の勉強をしている人には親しみやすい記述方法かと思います.
『「わかりやすい」文章を書く全技術100』
kindleのおすすめにこの本が出てきて,最近読み始めました.
この本は論文の書き方とは少し違いますが,わかりやすい日本語を書く方法について,
- わかりにくい例
- わかりにくい例の改善例
- まとめ
という構造で,書くときに注意すべきことを100個解説しています.
日本語について細かい分析をして説明するのではなく,わかりにくい具体例を直していくことで,わかりやすい文章を書くコツを説明しています. 上で紹介した杉原先生の本とは逆のアプローチかと思います.
2冊とも,初めて論文を書く前に読むべき王道の本(と多くの人が思っている)本とは違うかと思います. また,論文の書き方というよりも,論文を書く以前に日本語の書き方を勉強するものかと思います.
いずれも紹介されている記事が少なそうでしたので,今回僕のブログで取り上げさせていただきました.
- 作者:杉原 厚吉
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: 単行本