Funactional Mathematicianのブログ

数学(含む、統計学)で考えていることや、PC(特にMac)のTipsについてのメモの集合です。本blogに書かれている内容は、記事を書いた時点での僕の知識や調査によるものです。そのため、僕の不勉強による間違いや勘違いなどが書かれていることもあり得ます。記事の内容の真偽について、ご自身できちんと確かめて下さいますようよろしくお願いいたします。また、不適切な表現や間違えについては、ご指摘頂けると助かります。 (なお、記事の内容は、所属機関を代表するものではなく、僕個人の見解です。)

ISO規格文章の書き方Tips

在宅勤務が始まってから1週間が経過しました。 現時点での感想は、これといった不満もなく「快適!」「仕事が捗る!」です。

僕はISO/TC 69(Application of Statistical Methods, 統計的手法の適用)SC 6(Measurement methods and results, 測定方法及び測定結果)のエキスパート(専門委員)となっており、微力ながら統計的手法に関連する標準化活動に関わっております。 2015年よりエキスパートとなったため、かれこれ5年目になります。 しかし、TC 69には長い期間にわたり貢献されている方が多くいらっしゃるので、僕はまだかなりの新米です。

僕は昨年よりSC 6の中でとある規格の執筆担当(プロジェクトリーダー)になっているため、現在、ドラフトを書き進めています。 ISO文章の書き方には、通常の論文と比較すると特殊な形式もあるため、ほとんどの方に無益な情報かと思いますが、、、ISO規格文章を記載するときに僕が忘れがちだった、悩んだ、知らなかった書き方ルールTipsをメモっておきたいと思います。

数値の書き方
  • 3桁ごとに半角スペースを開ける。
  • 小数点は日本で使われているピリオド「.」ではなく、カンマ/コンマ「,」を用いる。
  • 例:日本流の1234,56は、ISO流では「1 234,56」となる。
Bibliographyの書き方
  • 一貫性があれば、リストは本文内での出現順でも、著者のアルファベット順でも良い。
  • 例外としてISO文章はリストの最初に記載する。
  • 本文中での引用はカギ括弧付きの上付き文字を用いる。(例:hogehoge[1]
章や節について
  • 論文でいうSection 1, Section 2,...などは、Clause 1, Clause 2,...となる。ちなみに日本語では、箇条1, 箇条2, ...と呼ぶ。
  • Clause xを引用するときはClause xで良いが、Clause x.yなどのSub-clauseを引用するときは単に「x.y」とする。
TRやTSについての注意
  • 規定の文章ではないので、ISO文章では強制の意味を持つ助動詞であるshallやshouldを用いない。
  • StandardではClause 2のNormative Referencesを記載することが必須であるが、TR, TSでは原則記載しない。
  • 例外として、Clause 3の冒頭で他のISO文章内の用語や定義を用いることを宣言している場合は、そのISO文章をClause 2のNormative Referencesに記載する。

いま思いつく事項は以上ですが、今後もアップデートしていきたいと思います。